漢詩一覧

春日醉起言志/李白/英訳から学ぶ漢詩の鑑賞/なぜ酒を飲むのか?

「なぜ酒をのむのか?」...お祝いだから? 打ち解けるため? 身体にいいから? 忘れたいから?・・いいえ違います。人生は夢のようなものだから、夢をもっと愉快に楽しく過ごすためです・・と李白は「春日醉起言志」で表現しました。現代語訳だけでなく英訳も載せました。漢詩の英訳を鑑賞することにより、理解は一層深まります。

絶句/杜甫/絶句の英訳から学ぶ漢詩の鑑賞方法/悔しさと人生の重さ

杜甫の「絶句」について、原文とその英訳を読みながら「絶句」のテーマを探りました。漢詩を鑑賞する方法として、その漢詩やその書き下し文を読むだけではない、他言語に訳された漢詩を読むことによって味わえる鑑賞方法をここで紹介しました。

飲酒/陶淵明/漢詩の授業では教えてくれなかった鑑賞の方法

夏目漱石の「草枕」にも引用されている陶淵明の「飲酒」。多くの解説書では「採菊東籬下   悠然見南山」に焦点を当てていますが、私は「此中有真意」にこの詩の真意を読み取りたいです。酒を飲むシーンは語られていないのに「飲酒」。これも、この詩の味わいの深さですね。陶淵明の「飲酒」を意訳してみました。詩の楽しみ方のひとつです。

子夜呉歌/李白/厭戦気分を詠んでいる漢詩/教科書でおぼえた名詩より

漢詩の子夜呉歌を「反戦や厭戦への思い」という視点から読み取ります。時代は8世紀、盛唐の時代ですから領土を拡大していく過程で戦争は日常だったのかもしれません。だとしても、いつの時代でも、戦争というのは忌み嫌うものであることが、ひしひしと伝わってくる詩です。

涼州詞/王翰/厭戦気分を詠んでいる漢詩/教科書でおぼえた名詩より

「教科書でおぼえた名詩」という本の中に、厭戦を表現している漢詩がありました。盛唐の時代に活躍した王翰という詩人による、涼州詞という詩です。この詩を読んで、学生時代には感じなかった感慨を、再発見によって感じています。詩の持つ力というものを、この詩で味わってみてほしいと思います。

静夜の思い/李白/色彩を味わい楽しめる漢詩の「鑑賞方法」

漢詩に詠み込まれている「色」について探ってみました。李白の〔静夜の思い〕を題材にしています。一読して無彩色に思える〔静夜の思い〕ですが、とっても色を意識することもできます。色はどんな表象をもたらすのか・・・、そんな見方もまた一興です。

春望/杜甫/色彩を味わい楽しめる漢詩の「鑑賞方法」

漢詩の中にある「色」がもたらす「表象」について、私なりの解釈をしてみました。杜甫の「春望」を取り上げています。〔絶句〕ほどではないですが、色がいろいろと垣間見える、実はカラフルな詩です。そして、そのカラフルと、戦争=空しさ(白)の対比が感じられます。