教科書で学んだ懐かしい詩歌一覧

百人一首/恋の歌/「恋し」を詠み込んだ恋歌八首から、恋心を知る

漢字「恋」を詠み込んだ恋歌を小倉百人一首から全て取り上げて、意訳と解説をおこない、「恋」を詠み込まずにはいられなかった、各々の恋歌における恋の事情を探ります。そこから恋の特性について学び、さらに「恋」という漢字のnostalgicな意味についても和歌を事例に言及しています。

山上憶良が万葉集に詠んだ秋の七草、生態から歌のワケを推測してみた

その昔、万葉集に「秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種の花」と詠んだ山上憶良。一口に秋と云っても長く、七草の開花時期、生育している場所は同じではありません。なのに山上憶良は七草を指折り数えたのです。そのワケを七草の生態を通じて推測してみました。

子夜呉歌/李白/厭戦気分を詠んでいる漢詩/教科書でおぼえた名詩より

漢詩の子夜呉歌を「反戦や厭戦への思い」という視点から読み取ります。時代は8世紀、盛唐の時代ですから領土を拡大していく過程で戦争は日常だったのかもしれません。だとしても、いつの時代でも、戦争というのは忌み嫌うものであることが、ひしひしと伝わってくる詩です。

涼州詞/王翰/厭戦気分を詠んでいる漢詩/教科書でおぼえた名詩より

「教科書でおぼえた名詩」という本の中に、厭戦を表現している漢詩がありました。盛唐の時代に活躍した王翰という詩人による、涼州詞という詩です。この詩を読んで、学生時代には感じなかった感慨を、再発見によって感じています。詩の持つ力というものを、この詩で味わってみてほしいと思います。

日本の名月:まとめ/百人一首から、月を詠んだ11首を味わえます

百人一首に詠われている「月」、その11首をリストにしました。各々の解説にリンクしています。日本人が、月をどのように思い、どのように感じてきたのか、その心の有り様を味わってみてください。【意訳/Free translation】を中心に味わいを深めてまいりましょう。

日本の名月⑪/朝ぼらけ~有明の月と見るまでに/百人一首31番歌

百人一首には月を詠った歌が11首あり、そのうちの3首に「有明の月」が使われています。・・この和歌も「有明の月」と詠んでいますが、実は、本当のお月様は登場しません。白い雪の白さを詠っています。なのに「有明の月」を引用するくらい、「有明の月」は当時の人達にとって大事で意味のある自然現象のひとつだったと思われます。

日本の名月⑩/秋風に~もれ出づる月の影のさやけさ/百人一首79番歌

百人一首には月を詠んだ歌が11首あります。そのうちのひとつ、これは「雲の絶え間より、もれいづる月の~」と詠っています。どのような月なのでしょうか。そして、その情景からなにどのような味わいを得ることができるのでしょうか。一緒に味わってみてください。

日本の名月⑨/やすらはで~かたぶくまでの月を見しかな/百人一首59番歌

百人一首には恋を取り上げた歌が沢山あります。これはそのうちの一首。しかも、月を題材にしています。日本の中世には、夜に男が女の家に行き、愛し合うという「通い婚」という慣習がありました。それを踏まえて、これを詠んでみてください。

日本の名月⑧/天の原~三笠の山にいでし月かも/百人一首7番歌

遣唐使として唐に渡った安部仲麻呂(698~770年)が詠んだ和歌です。日本から遠く離れた唐にいて、大空の月を眺めたら、故郷日本の春日の三笠山に昇る月を思い出し、センチメンタルになっていたのかもしれません。いいや、心の中はきっとはりさけんばかりの思いであったかもしれません。

日本の名月⑦/今来むと~有明の月を待ち出でつるかな/百人一首21番歌

百人一首には「有明の月」が3首に詠われています。これは、そのうちのひとつです。”なぜ” 有明の月を眺めることになったのか・・、”今来むと” は何が”来むと” なのか・・世間にある一般的な解釈は横に置いておいて・・想像を膨らませると、この歌はいろいろな解釈ができて、とても味わいのある和歌になります。