(画像はイメージです/出典:photoAC)
「なぜ、販売の仕事なの?」
って聞かれたこと、
ありますか?
(私が現場で得た教訓をもとに書いています)
生活のため?、お金のため?、勿論そのような理由もあるし、それはそれで大事な理由です。ただ、ずーっと昔の昔から、販売の仕事には大切な意味があります。それを知って働くのと、知らないまま働くのとでは、モチーベーションの度合いが異なってきます。
もしもあなたは、これから就職先を探そうと思っていて、その就職先を、販売の仕事、流通の仕事、営業の仕事を選ぼうとしているのであれば、是非読んで下さい。
もしもあなたが、今販売の仕事に就いていて、少し悩んだりして転職を考えたりしているでのあれば、是非読んで下さい。
もしのあなたが販売や営業の仕事に携わっていて、部下を持つ立場であるのなら、部下のモチベーション醸成にために、是非読んで下さい。
Why do you do 販売の仕事?
ひとつ前の頁「小売のスタッフは経済活性化の源、経済の最終ランナーです」と併せて読んでいたくことで、販売という仕事の基本と、その初心を掴むことができます。
1.商品を売ったら・・・どうなるの?
商品を売ったら・・・、お客様は「何が」「どうなりますか?」
商品は売ったら・・・、みなさんの「何が」「どう変わりますか?」
商品を売ったら・・・、店は、会社は「何が」「どう変わりますか?」
・・・「どうなりますか?」 ・そこは、スタッフのあなたがお客様に提供する〔未来〕。
泣いていますか?
困っていますか?
怒っていますか?
そんなことは、想像できませんよね。なぜって、あなたが一生懸命に売ったのですから。
お客様は、 喜んでいますよね。 喜んでいるはずですよね。
役にたってよかった! あの店で買ってよかった! あの人から買ってよかった! 嬉しく思っていますよね。
それって、幸せ、ですよね。
2.お客様のニーズを満たしたら・・・どうなるの?
人は、なぜそれを欲しくなるのでしょうか?
⇒ その商品には、必要を満たすもの、ニーズを解決する機能や特性・・・そういうものがあると、そこに認めるからですね。
(画像はイメージです/出典:photoAC)
〔例えば、全自動コーヒーメーカー〕
美味しいコーヒーを飲みたい。 朝起きて、すぐに飲みたい・・でも、ドリップするのは面倒だ。
↓
全自動で、タイマー機能が付いていれば、解決する。もちろん、味は美味しくないといけないから、豆の挽き方、お湯の温度、ドリップ用フィルター、ドリッパー、いろいろ気になる。
↓
販売スタッフは、 ① お客様のそのようなニーズをきちんと把握して、 ② お客様のニーズに共感をして、 ③ お客様に解決策を提案する(商品と、その上手な使い方を提案する)・・・
↓
販売スタッフは、お客様のニーズを解決し、お客様の不安を取り除き、お客様に満足と安心を提供するする。・・・・これが販売の仕事です。
↓
お客様のニーズや不安が “生活を困らせるマイナス材料/悪” だとしたら、 販売スタッフは〔お客様のニーズを解決する”正義の味方”〕なのです。
↓
お客様は、
「ああ、これにしてよかった。昨日までは、朝少し早く起きて、パジャマ姿のまま、豆を挽いて、お湯を沸かして、ドリップして・・・、もう、そういう面倒とはさよならだ。ゆっくり寝ていられる。淹れたてのコーヒーの香りで目が覚めるなんて、最高だぜ」
「いつも妻と言い合っていたんだ。朝のベッドの中で。・・どっちが先に起きてコーヒーを淹れるかってね。でも、もう大丈夫。明日からは、朝のまどろみの中で、淹れたてのコーヒーの香りを楽しみながら、妻とゆっくりできる。・・これ下さい、これにします!」
例えばこのような〔ベネフィット〕までもお客様に想像させることができれば、販売実績は益々上がります。なぜなら、購買心理は感情を優先させて動くからです。 そして、販売スタッフのあなたは、販売という仕事が益々楽しく、益々充実していきます。
2.販売スタッフは ”幸せのキューピット”
ずーっと昔の昔、山で果実を採った人と、海で魚を捕った人が・・・ばったり出会い・・・。
「いいの持っていますね」「お互いに」「海では果物は採れないでしょう」「山では魚は捕れないでしょう」「もしも交換したら、お互いのためになりますね」「じゃあ、交換しましょう」・・・交換経済の始まりです。
それから、貨幣経済に移り、
「お日様が10回昇って沈んだら、またここで会いましょう」「ええ、そうしましょう」 そして、十日市という市場が生まれました。今も○日市市とか○日町とか、地名として残っていますね。
そのように販売の仕事はずーっと昔からある仕事です。これから先も売買の形態は変わってもなくなることはないでしょう。
そして、その時・・・、商品というものは、
どんな商品でも「誰かの役にたちたい」「世の中のためになりたい」という情熱によって生まれてきました。なので、商品には、企画開発された方の魂が宿っているのです。そしてその先には、それを使うことによって幸せを享受するお客様がいらっしゃいます。
販売に携わるみなさんは、 お客様に商品という手段を使って、お客様に幸せをお届けします。 つまり、みなさんは、 お客様に幸せをお届けする、”幸せのキューピット” なのです。
ギリシャ神話には「キューピットが放つ矢によって、人は恋心を生む」とされていますね。
ならば、販売スタッフのあなたが放つ矢・・・ 笑顔、親切、斟酌、ニーズにあった商品をお勧めする、お客様の幸せを願う・・etc、 それはは、お客様に何をもたらすでしょう・・・。
それは、お客様の幸せ です。
だから、お客様に幸せをお届けしたあなたは、”幸せのキューピット”なのです。
(画像は筆者作成)
3. 販売の仕事はお客様を幸せにするためにある
販売や営業の仕事は、提供価値を携えた魅力ある商品と、あなたという笑顔の温かいスタッフへの信頼によって、お客様のニーズを解決に導き、お客様に幸せと安心をご提供します。
この根本を、常日頃から意識していることが大切です。
言葉にすれば当たり前のように思えるかもしれませんが、こういう原理原則をきちんと真剣に思って仕事に取り組むことが、個人の能力の向上、組織の活性化、そしてその先にある売上のアップにつながっていきます。
そして、さらに、
誰かを幸せにするという意味においては、仕事というものはみな同じです。どんな仕事も、その遂行によって誰かが恩恵にあずかり、幸せになります。
この原理原則と、”誰かのため”という気持ちを真剣に思う、その真剣さが、スタッフの表情をキリリとさせ、笑顔とお客様に寄り添う心を育てていきます。
目の前の売上ももちろん大事です。 ただ、長い目に見た時に、”お客様の幸せのため”という根本を常に持っているか否かで、仕事の成否は左右されるように思います。
4.新しい文化を伝播させる
さらに、販売という行為は、新しい文化を伝播させていくという役割もありますね。
・新商品の◇◇を販売するメーカーの営業スタッフ、それを店頭で販売する小売店スタッフ、それぞれに、新商品が有している提供価値をお客様にお伝えして、お客様のためになり、その結果として、新しい提供価値の伝播につながります。
5.販売スタッフは経済を回す最終ランナー
商品が有する提供価値をお客様に提供するその対価として、売上があります。そのお金によって会社は存続し、そして会社に関わるステークホルダーに有形無形の恩恵として廻ります。
なので、 販売スタッフは経済の最終ランナー。販売スタッフなくして、経済はまわりません。
誇りを持って、取り組んでほしいなと思います。
*
【販売スタイルを俯瞰して自分の位置を知る】
さて、もうひとつ。
小売り店における販売のスタイルについても、ここでおさらいをしておきましょう。つまり、How~?ですね。
特に実演販売について、その位置づけを示すために作図したものを掲出いたします。これで小売りの販売スタイルが分かるかと思います。
実演販売はとても積極的な販売方法ですね。 実演販売には、商品の見せ方、聞かせ方、営業販売トーク、営業販売コミュニケーション、その他のいろいろな販売のノウハウがいっぱいいっまい詰まっています。
(画像作成は筆者)
販売を楽しみましょう!