かとうあきら一覧

月を詠んだ和歌/百人一首68/夜半の月/恋しい月/心にもあらで~

人生、不本意で辛い憂き世であることも多々あります。そんな時でも、夜半の月を見上げて「この月が、辛い今の、懐かしい思い出になるかもしれない。なんとか頑張って乗り切っていこう」・・そのように前を向い詠んだ和歌が、百人一首に収められています。孤独、憂鬱、絶望、悲嘆、無念・・が凝縮された和歌です。

月を詠んだ和歌/百人一首57/夜半の月/再会・孤独/めぐり逢ひて

百人一首には源氏物語の作者である紫式部の歌が一首収められていて「夜半の月」を詠んでいます。源氏物語にはその物語に合わせて800首近い和歌を書いている、文才にも和歌の才能にも優れた紫式部の歌です。「夜半の月」をどのように詠んだのでしょうか。和歌をただ解釈するだけではなく、作者の心の有様を推察しながら鑑賞してみました。

月を詠んだ和歌/百人一首81/有明の月/夏の到来/ほととぎす鳴きつる

「有明の月」と「ほととぎす」を題材にした百人一首の歌です。ほととぎすは、古来より夏の到来を告げる鳥として親しまれていました。ほととぎすの鳴き声を耳にして、顔をその方向へ向けます。でも、そこには有明の月が浮かんでいるだけ。朝の静寂が心を包み込みます。聴覚と視覚と、そしてさらに触覚までも感じさせてくれる、いい歌です。

月を詠んだ恋歌/百人一首21/有明の月/長月/今来むといひし~

百人一首より「有明の月」を詠んだ恋歌です。「貴方は来てくれるって言ったのに、季節はもう秋、長月よ。ちっとも来てくれないじゃあない!嘘つき!・・あ~あ、有明の月が出ている。もう朝なのね。今日も来なかった・・、まったく!貴方っていう人は!もう一生来なくていいわよ!」っていうような歌です。

浦島太郎と乙姫様の出会いと男女の心/情け有る人は行末めでたき鶴亀

浦島太郎、原文では浦島太郎と乙姫様は夫婦の契りを結んでいます。その仲は、偕老同穴、比翼の鳥、連理の枝、鴛鴦の契り・・夫婦の仲の良いこと、この上なし。・・なのに、何故別れて、しかも浦島太郎は変わり果てた姿になってしまったのでしょうか。浦島太郎と乙姫様の関係を「男女の出会いと別れという視点」で探ってみました。

浦島太郎/原文要点解読/亀・乙姫・竜宮城・玉手箱・お爺さん/教訓

「現代に伝わる浦島太郎」と「浦島太郎の原文」を紐解き、話題を「亀」「乙姫様」「竜宮城」「玉手箱」「お爺さん」そして「教訓」に絞って読み比べしてみました。各々の事柄は浦島太郎の物語を象徴するものであり、これらを読めば、”昔話” 浦島太郎の鑑賞がより楽しく、より面白くなると思います。

御伽草子/浦島太郎の源流・渋川版原文/教訓/かりそめでも夫婦明神

お伽話はただ楽しいだけでなく、生きる知恵などの教訓を読み取ることができます。さて浦島太郎。その源流である原文を尋ねました。亀は人が乗れるような大きさではなく、竜宮城は陸にあり、鯛や平目は登場せず、玉手箱は「かたみ」の品。今に伝わるお話とはだいぶ違います。さあ、原文を読んで、浦島太郎物語の本物の感慨を味わってみましょう。

介護の詩/特別運行列車3番線/老人ホームでの息遣いと命の灯68/詩境

老人ホームへ入居する理由。そこには、本人の気持ちや、ADL(日常生活の活動度合)の低下ではなく、”家族の事情” という場合もあります。それは、伴侶を亡くし一人暮らしをしている親を心配する子の心情です。老人ホームという終の棲家での生活に慣れるまでの期間は、本人様にとっても介護スタッフにとっても苦労の連続です。

介護の詩/特別運行列車2番線/老人ホームでの息遣いと命の灯67/詩境

老人ホームへ入居することは人生の一大事です。本人と家族(後見人)との二人三脚が求められます。入居したけれども「こんなはずではなかった」ということにならないように、体験入居をおこなっているホームもあるので、活用しましょう。ここでの有益な情報としては、本文の口語自由詩よりも、詩境以下を参考にしてみて下さいませ。

介護の詩/特別運行列車1番線/老人ホームでの息遣いと命の灯66/詩境

老人ホームへの入居には、実は本人様には迷いがあるのに、家族の意向が強くて入居を決めてしまう場合があります。その場合、本人様の受容できない心と不安が、”混乱”⇒”拒否”⇒”怒り”⇒”抑鬱”となって、本人に襲い掛かります。現場では対応に苦労します。そのような事例を口語自由詩にして表現しました。