月を詠んだ和歌/百人一首79/秋の月/秋風にたなびく雲の絶え間
秋の夜空、たなびく雲の絶え間から時折りのぞく月の光。その月の光の、なんて清々しくてきれいなことでしょう・・。難解な古語は使われていません。秋の夜空に浮かぶ月と雲が織り成す情景を、とても分かりやすく伝えています。百人一首には「月」を詠んだ歌が11首ありますが、そのうちの最も理解しやすく味わいやすい情景歌だと思います。
「実は、そうだったんですね」って思える、そこに発見や再発見がある、そんな記事を書いていきたいと思います。
秋の夜空、たなびく雲の絶え間から時折りのぞく月の光。その月の光の、なんて清々しくてきれいなことでしょう・・。難解な古語は使われていません。秋の夜空に浮かぶ月と雲が織り成す情景を、とても分かりやすく伝えています。百人一首には「月」を詠んだ歌が11首ありますが、そのうちの最も理解しやすく味わいやすい情景歌だと思います。
「有明の月」と「ほととぎす」を題材にした百人一首の歌です。ほととぎすは、古来より夏の到来を告げる鳥として親しまれていました。ほととぎすの鳴き声を耳にして、顔をその方向へ向けます。でも、そこには有明の月が浮かんでいるだけ。朝の静寂が心を包み込みます。聴覚と視覚と、そしてさらに触覚までも感じさせてくれる、いい歌です。
百人一首の中から「夏」を詠った三首を解説しました。百人一首に詠われている季節の中では、秋が一番多く、春→冬→夏と続きます。当時の人たちは、夏をどのように感じていたのでしょうか。その心情を、これらの歌から垣間見ることができます。
百人一首の中から、春を素材にして詠んだ歌を十首選び解説しました。ただ春の風景を詠んだもの、世の中や人生の悲哀を詠んだもの、恋心の欠片を詠んだもの、いろいろです。ただ、多くは、春の花を題材にして人生の悲哀や無常観を詠んだものが目につきます。解釈は意訳をおこないました。意訳によって歌の味わいと楽しみがグンと増しています。
百人一首に、季節を詠んでいる歌は多いのに、冬は少ないです。選者の藤原定家の好みだと言ってしまえばそれまでなのですが、少ないがゆえに、しっかりと味わっておくことで、百人一首全体への理解、そして他の季節の歌への理解もまた、深まるのではないかと思います。
百人一首には秋を詠んだ歌が数多くあります。中世のひとたちは、どのような情景に秋を感じていたのでしょうか。「秋」という語句を詠みこんだ12首を味わってみましょう。
百人一首には「同じ言葉」を詠んだ歌が複数あります。この記事では「花」を詠んだ六首を取り上げて、詠まれている「花」に焦点を当てて解説しました。多く使われている言葉は、当時の人々の関心事でもあります。当時の人々の「花」に対する考え方を知ることによって、今に繋がる日本人の思考方法の一部が垣間見えるのではないかと考えました。