熱中症を予防/私が実践する効果的な食事メニュー!栄養素と調理方法


熱中症を予防する食事メニュー

もう召し上がって

いらっしゃいますか?

この頁は、熱中症予防の為に、私が毎年工夫し実践してきた食事メニューの紹介記事です。

お料理作りのポイント、私の指針は通常5つあります。

① 美味しい!   

② 調理しやすい!

③ 栄養面の配慮が行き届いている!

④ コストがgood!

⑤ 食べやすい!

私はおおよそ、上記を念頭において、その時の状況(今日は忙しいから早く済ませたい/今日はゆっくり食べたい/今日は最近の栄養の偏りを是正しよう)によって、その優先順位を決めて取り組んでいます。

今回のテーマは熱中症を予防するために食事」ですから、上記ポイントの優先順位を以下のとおりにして取り組みました。

① 栄養面の配慮が行き届いている!

② 美味しい!

③ 食べやすい!

④ 調理しやすい!

⑤ コストがgood!

【熱中症予防対策メニュ】

A:上記①~⑤を骨子として、以下の方針を決めました。

1.疲労回復に役立つ栄養素(ビタミンB1)を中心に組み立てる。

2.塩分は多めに取れること、または任意で調整できること。

3.タンパク質、ビタミン類、ミネラル類をきちんと入れること。

4.見た目の美味しさも考慮する。色どりなどに配慮。

5.明日も気軽に作れる簡単調理にすること。

B:メニューは3つ 

・豚肉野菜汁モロヘイヤ入り、青ネギぶっかけ盛り

・ワカメ酢胡瓜もみ

・冷やしトマト

C : 材料 :こんな感じです。

豚肉はコスト面から、肩ロースの切り落としにしました。

右上の丸い薄茶のは玄米です。これは1合ですが、実際には2合を炊きました。時間短縮、光熱費節約のために電気圧力鍋を使いました。玄米にすることで、ビタミン、ミネラル、食物繊維は、かなり補えると思います。実際、身体の調子はよくなりますからね。

左下の小さいお皿の薄茶色はお味噌。その下の袋は顆粒の鰹ダシ。右のトマトの上の黒いのは、水で戻して使うワカメ。白いチューブはラード。

D : 栄養面での配慮

〔豚肉〕

・豚肉は、疲労回復に役立つビタミンB1が多く含まれています。ビタミンB1身体の中に入った糖分をエネルギーに変えてくれる大切な役割を果たすので、疲労回復をテーマにした料理では欠かせない存在ですね。疲れた日には、よく使います。

・部位はビタミンB1が多く含まれているモモ肉やひれ肉がいいのですが、コスト面から、その日のお買い得を使うことが多いのですね。今日は肩ロースの切り落としを使いました。ただ、豚肉の脂の味は食欲をそそるので捨てがたい存在です。なので、物足りないなって感じた時はラードで補います。

〔玉ねぎ〕

・玉ねぎは、その古くは紀元前、エジプトにてピラミッドを作る時に、その労働者たちに配ったと云う話をあちこちでみかけますね。玉ねぎも、豚肉同様、疲労回復に役立つことを意識して使いましょう。

・玉ねぎ特有の栄養素として、ケセルチンというのが含まれています。このケセルチンには強い抗酸化作用があり、血管をしなやかに丈夫にして、血液をサラサラにして血流を良くしてくれる働きがあります。

血流がよくなるということは、つまり、身体の中の栄養素が全身に生き渡りやすくなるということですから、つまりは、疲労も回復しやすい・・・という理屈なんですね。

さらに、ケセルチンは悪玉コレステロールを減らして、脂肪の吸収を抑えてくれる働きがありますから、豚肉がねぇ・・・と心配することはありません。玉ねぎは、ダイエット中の方にとっては、もってこいの食材なのです。

さらに、玉ねぎにはビタミンB群の他に、ビタミンC、それから、葉酸、カルシウム、鉄分、リン、カリウムなどのミネラルも含まれているところが、熱中症予防には効果的ですね。

〔にんじん〕

・人参には、後述するモロヘイヤ同様、β-カロテンを期待します。β-カロテンは、抗酸化作用に優れていて、老化を遅らせたり、生活習慣病の予防に役立ちます。その量は、同じグラム数でほうれんそうの2倍、かぼちゃの2倍あるそうです。β-カロテンは油と一緒に調理することで身体に吸収しやすくなる性質があるので、豚肉と一緒の調理は最適ですね。

また、β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換されます。そのビタミンAが、皮膚や喉、気管支などの上皮組織を正常に保つ働きをします。

・それから、人参にはルテインが含まれています。ルテインは目の健康にいいですね。毎日スマホやパソコン画面を見ている私達にとって、目も疲労していますから、ルテイン、有難い栄養素ですね。

※このようなことが、何故、熱中症予防につながるのかといいますと、身体全体のストレス耐性を高めておくことができるからです。単に、暑さ対策だけでは、熱中症予防は片手落ちです。

〔じゃがいも〕

・じゃがいもにはビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは水溶性ビタミンですから、通常は水に溶けだし、熱に弱いのですが、じゃがいもに含まれるビタミンCに限っては、デンプンに覆われていて加熱しても壊れにくくなっています。ビタミンCは、お肌の健康、風邪の予防、そして、身体全体の調子を整える役割を果たしてくれます。

・ストレスを和らげてくれる、脳内神経伝達物質である天然アミノ酸のGABAも、じゃがいもには100g中35mg含まれています。夏の暑さはそれ自体がストレスですから、少しでもストレスへの抵抗力をつけるためにも、じゃがいもに含まれているGABA、嬉しいですね。

〔ねぎ〕

・ネギに含まれている硫化アリル。これは玉ねぎにも含まれている栄養素で、疲労回復、血行促進、食欲増進に役立ちます。ビタミンB1との相性が良くて、ビタミンB1の体内への吸収率を高めてくれます。

・またネギにはビタミンCも含まれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、お肌の細胞の老化を遅らせるので、美肌作りや美白には欠かせない栄養素ですね。

・また、葉酸も含まれていて、赤血球を作るのを助けてくれるので、貧血の予防にも役立ちます。

〔モロヘイヤ〕

・モロヘイヤは、古代エジプトにおいて、モロヘイヤを食べたら王様の病気が治ったとか、限りなく美を追求したと云われる、あのクレオパトラも食べていたいう謂れがあるように、いろいろな栄養素を沢山含んでいる優れた野菜です。

多い栄養素はβ-カロテン。この効能は人参のところでお話ししました。それからビタミンでは、B1、B2も多いんですね。ビタミンB2はビタミンB1同様に、疲労を回復する役割を持っています。

・さらに、モロヘイヤのネバネバ。それは、ムチンという物質によるものです。ムチンはタンパク質の消化を促してくれます。つまり、タンパク質を全身に効率よく行き渡らしてくれるので、身体全体の疲れをとるのにも効果があるんですね。

さらに、ムチンは、胃壁を保護して消化不良や食欲不振を予防してくれる効果も期待できますし、食物繊維と同じ働きをして腸内環境を整えてくれるので、便通は以前よりよくなったりします。

E : 調理

右側に黒っぽく映っているのは青ネギです。

調理はいとも簡単。カットしたら、水を入れた鍋に材料を入れて、味噌と鰹ダシで味を調えるだけ。好みで味噌の分量によって味の濃さを調整。あとは、好みでラードを使って下さい。

D : できあがり!

あと足りないのはデザートですね。今回は省略しちゃいました。

デザートを加えるとしたら、クエン酸が豊富なキウイが良いでしょう。または、同じくクエン酸が多いグレープフルーツをスムージーにしていただくとか、ですね。

クエン酸は素早い疲労回復に役立ちます。

玄米は水が多かったのか、ちょっと柔らかめに仕上がりました。まあ、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多いから、よしとします。これは熱中症予防メニューですからね。栄養面重視です。

味は、味噌と豚肉と鰹出しですから、トン汁みたいな感じですね。もう何年も同じものを作っていますが、美味しいです。手前味噌ですみません。

メインの

豚肉野菜汁モロヘイヤ入り、青ネギぶっかけ盛り」私のオリジナルです。

というわけで、ごちそうさまでした!