介護の詩/人生は微分と積分/老人ホームでの息遣いと命の灯57/詩境

私の勤務する住宅型介護付老人ホームには、自立の方も沢山いらっしゃいます。いよいよ介護が必要になった時に慌てなくて済むようにとの深慮遠謀からです。そんな中、元数学教師のお爺ちゃんが、微分と積分を人生になぞらえて教えて下さいました。それは人生の羅針盤。私は傾聴し勉強になりました。とても和んだホッとした時間でした。

百人一首/英訳⑦/思ひわびさても命はあるものを/第八十二番歌

第82番歌、恋歌に数えられていますが、その恋は長い長い年月の経過が感じられます。だとすると、これは恋歌というより人生歌です。恋に生きてきたけれども叶わぬ恋。現代語訳だけでは分かりづらい解釈を、英訳は見事に分かりやすくしてくれています。この頁を詠めば、英語を学びながら和歌の心を味わうことができます。

介護の詩/大涅槃図・その後/老人ホームでの息遣いと命の灯56/詩境

〔前作品「死前喘鳴・大涅槃図」の 続きです。奥様のお骨箱は残された夫の隣に置かれました〕:ご夫婦で老人ホームに暮らしていても、人生の無常はどちらかを先に旅立たせます。この作品は、先にご逝去された奥様による、老人ホームに独り残された認知症の夫へのラブレターです。事実を素材にして、他界された奥様の視座に立って書きました。

介護の詩/死前喘鳴・大涅槃図/老人ホームでの息遣いと命の灯55/詩境

ご夫婦で住まわれていて奥様が先にご逝去されました。看取り介護の最後の日の出来事です。それは死前喘鳴から始まりました。この作品では、視座をご本人様とスタッフである私と、ブロック毎交互に置きました。ご本人様の部分は事実を元にした私の想像、他はノンフィクションです。ご本人様を取り囲むご様子は、まるで大涅槃図のようでした。

カスハラ/私の実体験とカスハラ対応策/お客様は神様ではありません

東京都がカスハラ防止条例を制定をするそうです。実は、私もカスハラ被害を経験してきた一人です。この記事は、私の40年間の小売経験の中から、印象に残っているカスハラ事例・その体験と、実際におこなっていたカスハラ対応策を記しました。お客様は神様ではありません。お客様と店スタッフは、物やサービスを取引する対等な立場なのです。

百人一首/英訳⑥/ながからむ心も知らず黒髪の~/第八十番歌

彼と一夜と共にしたのに、彼はずっと愛していると言ってくれたのに....彼の本当の心が見えない。嗚呼、乱れた黒髪のように心も乱れてしまう・・という歌なんですね、これ。さて、それをどうやって英訳すればいいのでしょうか。難解は古文の和歌でも、英訳することで意味が明確にわかります。味わってくださいませ。

介護の詩/自立喪失後・車止め/老人ホームでの息遣いと命の灯54/詩境

自立の方が転倒をきっかけに自立を喪失していく場合があります。転倒→入院→ADLの低下→車椅子。中には認知機能低下の事例もあります。家族はショックです。そんな時、老人ホームは役に立ちます。老人ホームは自宅介護では困難なことにも対応してくれる終の棲家だからです。車止め、どん詰まりですが一息入れられる場所でもあります。

百人一首/英訳⑤/あらざらむこの世のほかの思ひ出に/第五十六番歌

難解な古文の和歌をとてもわかりやすい英訳で読むことができます。さらに、解説⇒直訳⇒意訳がありますので、英語の勉強にも、和歌の鑑賞を深めることにも、役立ちます。今回のお題は I'm going to die で始まる歌です。「私はもうすぐ死んでいきます」...いったいどういうわけなのでしょうか。

介護の詩/現金なお爺ちゃん/老人ホームでの息遣いと命の灯53/詩境

入浴介助を、一度は拒否されても、スタッフを代えることにより拒否はなくなる場合があります。ご入居者様も人の子。その時々の異なる気分や好き嫌い、コミュニケーションの相性があるからです。この作品は入浴介助のスタッフが女性に交代したら、とたんに元気になったお爺ちゃんの話です。

百人一首/英訳④/もろともにあはれと思へ山ざくら/第六十六番歌

小倉百人一首の第66番歌「もろともにあはれと思へ山ざくら~」の英訳とその解説です。古文は英訳することにより、ずっと分かりやすくなり理解が深まります。直訳も意訳も付けました。「もろともにあはれと思へ」と山桜に語り掛けるその心境を、どのように英訳しているのでしょうか?そして、歌の心にも触れることができます。