秋は、
夏の暑さを過ごして、やっと落ち着く頃ですね。
今年も1月1日に始り、春、そして夏を過ごし・・・、
仕事のこと、自分自身の成長のこと、目標としていたことの今の状況、そして家族のこと、その他のいろいろな事柄を含めて、秋は涼しくなった窓辺で一寸振り返ってみる、いい時期なのかもしれません。
そして・・・、
そうやって思いに耽る時、ついつい時間が過ぎてしまい、気が付けばお腹が空いている・・・。そんな時、頭に思い浮かぶのは秋の味覚・・・。
特に、秋にしか食べることができない、柿、栗、梨、ブドウ、そして銀杏などは、とても秋を感じさせてくれる食べ物だと思います。
そしてまた、
その姿は、
とてもきれいで、
そして、
美味しい。
俳人の山口誓子さんに、こういう俳句を見つけました。
栗飯を 炊けばこころは 満ち足らふ
炊飯器のフタをあけたら、
白いご飯はほとんど見えないくらいに、栗色に光った美味しそうな栗がごーろごろ、たーくさん!
ポワーンと漂ってくる栗色の香りが、視覚に、そして嗅覚に、美味しい美味しいって訴えかけてきます。黄金色に輝くのは、美しく光っていて美味しそうな栗ご飯。
ああ、
おかずなんていらない、
これだけで満足!
輝く栗色が美しい。
そして、
美味しいが一番、
それだけで十分!
・・・ただ、毎日いただくご飯です。時には、ほんの少しだけ、栄養のことも気になったりしてしまいます。
なので、ちょっと寄り道。その栄養について調べてみました。資料元は、文部科学省が発行している「日本食品標準成分表」、それによりますと・・・・。
※日本食品標準成分表はネットに公開されていてエクセルバージョンもあります。自分で閲覧しやすいように加工ができてとても便利です。
さすが、どの秋の味覚も栄養たっぷりです。
これをじっくり眺めながら・・・私は考えました。
ご飯は、玄米にして、そこに栗と銀杏を投入し、「栗銀杏玄米ご飯」にする。
おかずは、サツマイモの天ぷら。天ぷらにすることで脂質を補う。
デザートは、長年使った萩焼の皿の真ん中に、皮を剥いた柿を四等分して置き、その周りに、梨、ブドウ、リンゴを添える。
これでバッチリじゃあ、ないですか?
宮沢賢治風に語るならば、
「一日に栗銀杏玄米ご飯を4合と、少々のサツマイモの天ぷらと秋の果実を食べ・・・」なんて感じに、手帳にメモできるかもしれません。
そして、食欲が満たされたら、
窓辺に座り、夜空に浮かぶお月様を眺めながら、いろいろな空想に耽る。
・・・そして、歌を詠んでみる。
秋の夜も 名のみなりけり 逢うといへば 事ぞともなく 明きぬるものを
これは、小野小町さんの恋歌です。
心情とその情況はこんな感じでしょうか。
秋の夜長って、それは言葉で云うだけのことね。
大好きなあの人に逢えたとしたら、
長い夜はきっと、ただただ一緒に居るだけ。
またたく間にのうちに、明けてしまうことでしょう・・・。
このような思いにも浸れる秋は、美しいなと思います。そう、秋は ”美味し” いだけじゃあなくて、秋は “美しく” もあるんです。
秋は、美味しい!
そして、
美しい!
そう思いませんか?
秋の味覚も、秋の空も、私たちの心の栄養になるのかもしれません。秋の味覚と秋の空で、夏の暑さに疲れた心身を癒しましょう。
今日、そして明日、きっといいことがあるかもしれません。
今日もいい日でありますように。