かとうあきら一覧

介護の詩|死前喘鳴/大涅槃図|老人ホームでの理想的な最期|詩境

ご夫婦で住まわれていて奥様が先にご逝去されました。看取り介護の最後の日の出来事です。それは死前喘鳴から始まりました。この作品では、視座をご本人様とスタッフである私と、ブロック毎交互に置きました。ご本人様の部分は事実を元にした私の想像、他はノンフィクションです。ご本人様を取り囲むご様子は、まるで大涅槃図のようでした。

カスハラ/私の実体験とカスハラ対応策/お客様は神様ではありません

東京都がカスハラ防止条例を制定をするそうです。実は、私もカスハラ被害を経験してきた一人です。この記事は、私の40年間の小売経験の中から、印象に残っているカスハラ事例・その体験と、実際におこなっていたカスハラ対応策を記しました。お客様は神様ではありません。お客様と店スタッフは、物やサービスを取引する対等な立場なのです。

百人一首/英訳⑥/ながからむ心も知らず黒髪の~/第八十番歌

彼と一夜と共にしたのに、彼はずっと愛していると言ってくれたのに....彼の本当の心が見えない。嗚呼、乱れた黒髪のように心も乱れてしまう・・という歌なんですね、これ。さて、それをどうやって英訳すればいいのでしょうか。難解は古文の和歌でも、英訳することで意味が明確にわかります。味わってくださいませ。

介護の詩|自立喪失/車止め|老人ホームで暮らす高齢者の様子|詩境

自立の方が転倒をきっかけに自立を喪失していく場合があります。転倒→入院→ADLの低下→車椅子。中には認知機能低下の事例もあります。家族はショックです。そんな時、老人ホームは役に立ちます。老人ホームは自宅介護では困難なことにも対応してくれる終の棲家だからです。車止め、どん詰まりですが一息入れられる場所でもあります。

百人一首/英訳⑤/あらざらむこの世のほかの思ひ出に/第五十六番歌

難解な古文の和歌をとてもわかりやすい英訳で読むことができます。さらに、解説⇒直訳⇒意訳がありますので、英語の勉強にも、和歌の鑑賞を深めることにも、役立ちます。今回のお題は I'm going to die で始まる歌です。「私はもうすぐ死んでいきます」...いったいどういうわけなのでしょうか。

介護の詩|現金なお爺ちゃん/入浴|老人ホームで暮らす高齢者|詩境

入浴介助を、一度は拒否されても、スタッフを代えることにより拒否はなくなる場合があります。ご入居者様も人の子。その時々の異なる気分や好き嫌い、コミュニケーションの相性があるからです。この作品は入浴介助のスタッフが女性に交代したら、とたんに元気になったお爺ちゃんの話です。

百人一首/英訳④/もろともにあはれと思へ山ざくら/第六十六番歌

小倉百人一首の第66番歌「もろともにあはれと思へ山ざくら~」の英訳とその解説です。古文は英訳することにより、ずっと分かりやすくなり理解が深まります。直訳も意訳も付けました。「もろともにあはれと思へ」と山桜に語り掛けるその心境を、どのように英訳しているのでしょうか?そして、歌の心にも触れることができます。

介護の詩|中空の意志/爪切|老人ホームで暮らす高齢者の様子|詩境

ほとんとの時間をベッドに横になり眠っているように見えている方でも、脳は覚醒している場合が多々あります。つまり、眠っているように見えていても、”声をかける” ”手を握る” ”身体をさする” など、その方の聴覚と触覚に訴え続けることは、とても大事なことなのです。この作品は、爪の手入れの最中に私が体験した感慨です。

百人一首/英訳③/忘らるる身をば思はず誓いして/第三十八番歌

この歌は恋歌なのですが、とても怖い歌です。自分を振った男へ「貴方は神の罰を受けて死ぬのです」と詠います。何故でしょうか? その理由は歌の中に詠われています。現代語訳だけでは伝わりにくい恋の恨み心ですが、英訳することによって、分かりやすく理解することができます。

介護の詩|炎のランナー|老人ホームで暮らす高齢者の様子|詩境

陸上選手だった貴方様。ベッドからゆっくり立ち上がった貴方様はよれよれの二つ折れ。けれども、顔を上げて前を向いたその瞬間、その姿がチェストの上の写真の若かりし頃の貴方様と重なりました。熱いエネルギーの塊をそのまま感じさせてくれた貴方様。歩行器を押す姿も、炎のランナーのようでした。